会長挨拶


結成60年“束ねる”から“つなぐ”へ

山形県退職校長会が結成されたのは昭和40年10月22日です。以来、「会員相互の親睦」、「生活向上への活動」、「教育の振興・充実」を目標に掲げて60年になりました。

その間、社会の変化は目まぐるしく、とくに近年は、年金環境の変化などによって、就労を基本とした役職定年後の暮らしが定着してきました。それにコロナ禍の影響も重なり、諸活動への参加者が減り、勧誘するに難しい状況となってきました。

私は、ある退職者組織で10年間チラシ配りをしてきました。いつまでもやれませんから、そろそろと思ったのですが、後を継いでくれる人がいません。随所で同じようなことが起きているのではないでしょうか。確かに、こうした背景には、退職者減と就労、会員の高齢化などがあるのでしょうが、果たしてそれだけなのでしょうか。

過日、本会の『20年の歩み』に釘付けになりました。実は、60年前に山形県退職校長会を立ち上げたものの、12支部が揃うまでに2年半を費やしていたのです。「退職してまで」「退公会があるのに」「何すっとこや」などの疑念もあったようですが、発会に奔走した佐藤辰五郎氏が「じっくりと時間をかけて機運を」と回想している通り、徹底したコミュニケーションによる合意形成に歳月が費やされていたのです。そして、交わされた言葉の温度そのままに、熱い支部活動が展開されていました。

多様性は会話を通して見えるもの、会誌には違った人生観があります。何かでつながる、それは共に生きることなのです。

本会の要諦は支部活動にあります。その支部から必要とされる事務局でなければならないと考えてきました。そのため、ホームページの開設や全国に先駆けた会費免除制の実施など、これからも小さな努力を積み重ねていくつもりです。

来年度、組織としての存在意義を再構築するに当たり、山形県退職校長会は、「“束ねる”から“つなぐ”へ」を合言葉に、新たな時代へとシフトしていこうと考えています。

令和6年3月15日

山形県退職校長会

会長 鈴木弘康

 


能登半島地震に羽田空港での航空機衝突事故と、危機管理が問われる年明けとなりました。会員の中には、とりわけ被災地とのつながりがあって、悲しみに心を痛めている方がおられると思います。共に一刻も早く通常の生活に戻れることを願いながら、お見舞い申し上げたいと思います。

そうした中で、コロナ禍が去り、久しぶりに家族が集まることができたのではないでしょうか。隔絶されがちだった人間関係が、あらゆる場面で「つながり」を再生する年になればと願っています。

今、私たちは「萎む社会」を実感しています。「縮む」ならば「伸びる」ための準備もあるでしょうが、どうやら元に戻るのが難しい国になってしまったようです。誰もが将来を心配しています。どうしたら私は幸せになれるのかという悩みもあります。雰囲気として「私中心の人生観」が強くなっていくのも無理はありません。これは勧誘時の底流にある課題のような気がしています。

ともあれ、生きる意味と希望を見いだすのが難しい時代になったことは間違いないようです。あなたを待っている“誰か”がいて、あなたを待っている“何か”がある。そして、その“誰か”や“何か”のためにあなたにもできることがある。こんな存在意義を大まかに描きながら、本県退職校長会の在り方を発信していけたらと願っています。

 

 令和617

山形県退職校長会

会 長  鈴 木 弘 康

           


 ようこそ、山形県退職校長会ホームページにアクセスいただきまして、ありがとうございます。

 この度は、数年来取り組んできました「会員(仲間)の確保」の問題について整理し、さらに意見交流を深められればと思っています。

  1. 学校の統廃合による校長退職者の減少に始まり、
  2. 「退職後は縛られずに自由に」(組織への忌避感)がコロナ禍で高まり、
  3. 「でも、働かないと…」という年金環境の変化があり、さらに、
  4. 定年延長制度の実施によって、新入会員勧誘の在り方に大きな影響が生じてきました。

 本県では、いち早く「役職定年時入会」を掲げ、支部の意向や事情に添った勧誘に努めていただき、今年度、多くの仲間に加入いただくことができました。深く感謝申し上げます。そして、今更ながら「つながりを大切に」することの重要性を確信したところであります。

 問題はここからです。退職校長会の根幹を成すのは「支部での活動」であるということ、そのために県事務局は何ができるかを考えていくことです。6月東村山の支部総会で水戸部支部長さんが話されていたことを紹介させていただき、皆さんといっしょに考えていけたらと思っています。

 「退職校長会とは、退職した校長先生方の〝立ち寄り処〟ちょっとした〝居酒屋〟のような存在だと思っています。時々、気が向いたらちょっと寄ってみようか、懐かしい誰かと語ってみようかと立ち寄るところであっていい存在なのかもしれないと思っています。だからこそ肝心なことは、〝かかわりを大切にすること〟であり、そのために〝情報を伝え続ける〟こと、そして〝魅力的な活動を求め続ける〟ことだと考えています。」

 人と人、支部と県事務局、そして、現職と退職者とのつながりの中で、その時代に求める「退職校長会の存在価値は何か」を常に問いかけていかなければなりません。つながりたい時に通じ合える環境として開いたホームページも3年目を迎えています。「普及から活用」へと願っています。

 

令和5年9月

山形県退職校長会

会長 鈴 木 弘 康

 

 


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